第7回つくば3Eフォーラム会議
第7回つくば3Eフォーラム会議が開催されました!
2014年1月25日(土)、つくば市庁舎において、「第7回つくば3Eフォーラム会議」が開催されました。第7回目となる今回は、「グリーン・イノベーションを考える~地域力を活かした産業創成」をテーマとし、約160名に参加いただきました。
つくば市庁舎
会場の様子
井上議長の挨拶
基調講演は、「山村の持つ力~食糧・環境・エネルギー問題への挑戦~」と題し、岩手県葛巻町長 鈴木重男氏よりご講演いただきました。基幹産業である「酪農」と「林業」から排出される不要物を「資源」として活用することから始まったクリーンエネルギーの導入が、その後166%の電力自給率につながった経緯が紹介されました。山村の持つ特性や資源を最大源に活かしながら、目の前にある課題に熱心に取り組まれている様子を知ることができました。今後は、都市と山村の連携のあり方や人口減少が課題とのことでした。鈴木町長の講演を目当てに参加した方も多く見受けられました。
セッション1では、つくば発環境にやさしいエネルギーシステムの紹介として、「分散エネルギー連系システム」と題した講演がありました。筑波大学システム情報系 教授 石田政義氏(筑協「つくば3Eフォーラム委員会」委員)より、電力の需給調整など研究技術開発の紹介のほか、研究開発の先にある実現・普及に向けての考え方が示されました。紹介のあった技術はすでにつくば市内外に非常用電源システムとして導入されている他、今後も先端技術については、企業等との実証実験協力が行われていきます。
セッション2では、つくばにおける営農型発電事業の実践例として、「次世代農業のためのソーラーシェアリングデザイン」と題し、ソーラーカルチャー株式会社社長 松岡顕氏からご講演いただきました。農業と発電を両立させるソーラーシェアリングでは、今後の農業の担い手が豊かに安心して農業を続けられる可能性を秘める一方、発電のために土地を占有しないため、食糧の自給率を下げない工夫でもあることを学びました。会場からも今後の普及に期待が寄せられました。
鈴木町長による基調講演
石田氏による講演
松岡氏による講演
セッション3では、「環境モデル都市」の取り組みとして、新潟市から「田園型環境都市にいがた~地域が育む豊かな価値が循環するまち~」、水俣市から「水俣市における高度リサイクル、環境にこだわった産業づくり」、つくば市から「つくば環境スタイル“SMILe”~みんなの知恵とテクノロジーで笑顔になる街~」と題した紹介をいただきました。
新潟市
水俣市
つくば市
最後のパネルディスカッションでは、「つくばの地域力の活かし方」と題し、つくばならではのグリーン・イノベーションをいかに実現されていくか、会場の参加者も交えて活発な意見が交わされました。モデレーター(座長)は、つくば3Eフォーラム バイオマスタスクフォース座長 柚山義人氏((独)農業・食品産業技術総合研究機構 上席研究員)が務め、パネリストとして、価値の高い農作物を生産しながら、農業振興・地域振興の場でも活躍している遠藤賢司氏((有)ストロベリーフィールズ 代表))、小久保貴史氏(㈱筑波農場 代表取締役)、野菜の高効率生産の研究をされている中野明正氏((独)農業・食品産業技術総合研究機構 上席研究員)に登壇いただき、それぞれから実現したい社会像や夢に向けた戦略が披露されました。つくば3Eフォーラムが展開を検討しているプロジェクト「グリーン・イノベーションを活用した持続可能な低投入・高付加価値の最先端農業~スマート・アグリカルチャー~」への具体的な提案も参加者から寄せられ、夢やビジョンを共有できれば、潜在的なつくばの地域力が発揮されることが示唆されました。
パネルディスカッションの様子
翌日1月26日(日)には、昨年に引き続き、つくばの最先端研究施設見学ツアーを実施しました。今回は「『実験する街つくば』を見よう」と題し、西高野ソーラーシェア発電所、NARO太陽光利用型植物工場つくば実証拠点(農研機構)など最先端農業実証実験施設において、専門家から説明を受けました。県内外から32名の方に参加いただきました。
西高野ソーラーシェア発電所
における見学の様子
NARO太陽光利用型植物工場
つくば実証拠点における見学の様子
プログラム・資料
日 程 | 2014年1月25日(土)10:00~17:00 |
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場 所 | つくば市庁舎 201 会議室 |
参加費 | 無料 |
主 催 | つくば3Eフォーラム委員会(筑波研究学園都市交流協議会), 筑波大学 |
共 催 | つくば市 |
協 賛 | つくばサイエンスツアーオフィス ㈶茨城県科学技術振興財団 |
後 援 | 物質・材料研究機構, 産業技術総合研究所, 農業・食品産業技術総合研究機構,国立環境研究所,内閣府,文部科学省, 農林水産省, 経済産業省, 国土交通省, 環境省, 茨城県 |
資 料 | プログラム冊子(当日配布資料) |
報告書 | 第7回つくば3Eフォーラム 報告書(31MB) |
グリーン・イノベーションを考える ~地域力を活かした産業創成~
司会: 内海 真生(つくば3Eフォーラム 事務局長)
10:00-10:30 オープニングセッション |
挨拶 | 井上 勲 つくば3Eフォーラム議長 酒井 利夫(筑波研究学園都市交流協議会 会長) 市原 健一(つくば市 市長) 永田 恭介(筑波大学 学長) |
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10:30-11:10 基調講演 |
鈴木 重男(岩手県 葛巻町 町長) |
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11:10-11:20 | 特別対談(葛巻町町長、つくば市市長) | |
11:20-12:00 セッション1:つくば発 環境にやさしい次世代エネルギーシステム |
石田 政義(筑波大学 システム情報系 教授) |
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13:30-14:00 セッション2:つくばにおける営農型発電事業の実践 |
松岡 顕(ソーラーカルチャー株式会社 社長) |
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セッション3:環境モデル都市の取り組み |
14:00-14:30 「田園型環境都市にいがた~地域が育む豊かな価値が循環するまち~」 三富 健二郎(新潟市 環境政策課 課長) |
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14:30-15:00 「水俣市における高度リサイクル、環境にこだわった産業づくり」 岩下 一弘(水俣市 環境モデル都市推進室 室長) |
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15:00-15:20 「つくば環境スタイル“SMILe” ~みんなの知恵とテクノロジーで笑顔になる街~」 梅原 弘史(つくば市 国際戦略総合特区推進部 部長) |
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15:35-16:50 パネルディスカッション 講演録 |
モデレーター:柚山 義人 (つくば3Eフォーラム バイオマスタスクフォース座長) ((独)農業・食品産業技術総合研究機構 農村工学研究所 上席研究員) |
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パネリスト: 遠藤 健二 (㈲ストロベリーフィールズ 代表)01 02 小久保 貴史(農業生産法人㈱筑波農場 代表) 中野 明正((独)農業・食品産業技術総合研究機構 野菜茶業研究所 上席研究員) |
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16:50-17:00 | 閉会挨拶 井上 勲(つくば3Eフォーラム議長) |